BONNOU THEATER

ツイッターやってます(@bonkurabrain)。煩悩を上映する場。連絡先:tattoome.bt@gmail.com

映画

「沖縄」とは誰なのか…『遠いところ』

約一年ぶりの更新ですね!(年始に『LAMB』評を書いたのですが、言いたいことありすぎて下書きのまま放置してます。適当にいつかアップします。) 今年も御多分に洩れずほぼ映画を見れていません! 月一本見れるといい方。だがその一本がハズレだと最悪な気…

『必然と創造』〜濱口竜介監督『偶然と想像』〜

最近いろいろあってやっと映画を見直す時間を作るように務めはじめた。 濱口竜介監督の『偶然と想像』を見たので少し感想を書いておこうと思う。(新作映画をこのブログで取り扱うのは初めて?) (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ©NEOPA…

「路上」からの叛逆 小林勇貴監督『奈落の翅』

金沢21世紀美術館のシアター21でカナザワ映画祭2021が開催された。 https://www.eiganokai.com/event/filmfes2021/kanazawa/index.html より引用 私は諸事情によってほぼ参加できていないのだが、開催前に「これだけは見なければいけない」という神の啓示を…

「無償の愛」と「血」という呪い 角田龍一(金星宇)監督『血筋』

先日アマゾンプライムで配信されていた角田龍一(金星宇)監督の『血筋』を見たのだが、これがとんでもない作品だった。 https://indelible2020.com/ より indelible2020.com 血筋 Amazon この作品の噂は実は前から聞いていて、2019年のカナザワ映画祭『期待…

【短編映画】高橋洋の『夢の丘』がやばい怖かったから観てほしい

駅前シネマの記事がプチバズり気味で嬉しいです。もっと駅前シネマのことが広まれ! jzzzn.hatenablog.com jzzzn.hatenablog.com 最近は子育てもあってか、映画を見る気力が全然沸かない。 アマプラとかにも加入しているが、もう全く見ておらずで本当にもっ…

北陸唯一のポルノ映画館「駅前シネマ」最終日に潜入した話 後編

前回の記事の後編です。まだ読んでない方は前編をどうぞ。 jzzzn.hatenablog.com 場内に入ってみると、かなり年季の入ったスクリーンと客席が目に飛び込んできた。 駅前シネマの場内(iPhoneで撮影) ちなみに最終日に上映していたのは以下の3本(ちなみに駅…

北陸唯一のポルノ映画館「駅前シネマ」最終日に潜入した話 前編

前回の記事から1年弱経ってしまった。 プライベートでドタバタな日々を過ごしていたため、ブログを書く方にエネルギーを注ぐことができなかった。 少し落ち着いてきたので、ぼちぼちブログの方も適当に再開していこうと思っています。 さて、今回は北陸唯一…

カナザワ映画祭2019『田舎ホラー超大全科』参加レポートその2(5月1日)

前回(カナザワ映画祭2019『田舎ホラー超大全科』参加レポート(4月30日) - BONNOU THEATER)に引き続き、今回は5月1日のレポート。 4月30日は全て見終わったあと、「ファッキャ」ことファーストキャビンで夜を過ごし(ファーストキャビンに宿泊してみたら墓守…

感動ポルノ?ふざけんな。『聲の形』

この間実家に帰ってダラダラしていると、テレビの録画リストの中に『聾の形』という映画が入っているのを発見した。そういえば昨年地上波だかで放送するとかなんとかで話題になっていたことを思い出したので、見てみることにした。ちなみに原作は読んでいな…

金沢飯について語らせろ<中華料理 梅梅>

『牯嶺街少年殺害事件』は何度でも見返したい作品だ(ただ『恐怖分子』の方が好きかもしれないが…)。 この映画では、透明なガラスの茶器に入れたお茶を飲んでいるシーンが良く出てくる。うちの妻はその茶器が欲しいと探し回っているが、なかなか見つからな…

2018年印象に残った映画を挙げておく

今年も無事に開けて何より。 しかし、今年の年末年始はバタバタと忙しく、予定も大幅に変更してやっと乗り切ったという感じ。とりあえずは一息。 ツイッターでは、年末から「2018年映画ベスト」的なハッシュタグでいろんなツイートが流れてきて、正直見るの…

日常へ回帰するということ『ムーミン谷の彗星』

金沢は春から秋にかけて毎週イベントをやっているのが良い。 まあしょぼいのから雰囲気が素敵なものまでさまざまである。 この間の土日には「秋の空」というイベントが開催されており、いろいろなテントで、金沢にあるおしゃれショップたちが出店していた。…

家族は結局他人と他人の集合体にすぎない『フレンチアルプスで起きたこと』

『フレンチアルプスで起きたこと』を見たのだが、これまた見ていて息の詰まる2時間を過ごした。 7月4日(土)公開『フレンチアルプスで起きたこと』予告編 家族4人でスキー旅行にやってきた家族が人工的に発生した雪崩が迫ってくることから、家族関係が歪…

これがフィクションへの答えだ!『鏡の中の戦争』

カナザワ映画祭『世界陰謀論大会』にてクーロン黒沢氏の『鏡の中の戦争』を鑑賞した。ただただ、謎の太った漢(敢えて漢と表記する)君塚正太がインタビューで語る様子を永遠と見る映画なのだが、この君塚正太の経歴がものすごいのである。 鏡の中の戦争【予…

ディストピア的現状を見せてくれる有り難い映画『君の膵臓をたべたい』

この間、なんとなく『君の膵臓をたべたい』を鑑賞した。 「君の膵臓をたべたい」予告 予告からしてきちーーーーーーーーーー。 結論から言うと「モテない陰キャ男子が日々のマスターベーションから生み出した妄想『純愛』映画」といった感じ。 kimisui.jp (…

神話的叙事詩が熱狂させる私たちの心と普遍的ロマン~『バーフバリ 王の凱旋』~

正直、まったく目を付けていなかった…。 妻が突如『バーフバリ 伝説誕生』を観たいと言い出し、流れで鑑賞。 そして『バーフバリ 王の凱旋』を土曜日に鑑賞してきたが。。。 これはとてつもない。。。 なんだこれは…。 これはちゃんと書いておかなければなら…

「問いかけ」への「答え」なのか?『ブレードランナー2049』

『ブレードランナー2049』を見てきた。 映画『ブレードランナー 2049』予告 監督は『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ。 映画「メッセージ」予告編 『メッセージ』は個人的には結構楽しく鑑賞することができた。 静かな雰囲気の中に哲学的な内容を入れて…

〜生と死が交ざり合うところ『この音が聴こえているか』〜

先日、とある個人の方がやっている上映会にお邪魔してきた。 そこで、はじめて『この音が聴こえているか』という映画を鑑賞した。 映画「この音が聴こえているか」特報 制作:チーズfilm 監督:戸田彬弘 音楽:和紗 出演:森元芽依、田谷野亮、菊池豪、山林…

~転ぶ我々と踏まれるイエス、沈黙するキチジロー『沈黙 -サイレンス-』~

『沈黙』を観てきた。 予想以上に素晴らしいできだったので、少しレビューを書こうかと。 映画『沈黙-サイレンス-』アメリカ版予告編 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ▶映画『沈黙』 ▶沈黙する私たち ▶キチジローとは誰なのか(ヨブ記…

〜日常から奪われていくもの『この世界の片隅に』〜

今年は良作が豊富だなあと思いながら、予告だけで涙ぐんでしまった映画『この世界の片隅に』。 映画『この世界の片隅に』予告編 11月に公開されているというのに、金沢では12月17日まで公開しない…。 どうなってるんだ金沢!!!(シネモンドさんには感謝!…

カナザワ映画祭2016 ~今禁断の扉(肛門)が開かれる…『ウォーターパワー』~

これまでは、カナザワ映画祭『マッドマックス 怒りのデスロード』、『It is Fine! EVERYTING IS FINE.』、『ロッキーホラーショー』と感想を書かせてもらった。 カナザワ映画祭で見た映画の感想を語るのなら、今年で終わりのカナザワ映画祭の中でも屈指の怪…