『牯嶺街少年殺害事件』は何度でも見返したい作品だ(ただ『恐怖分子』の方が好きかもしれないが…)。
この映画では、透明なガラスの茶器に入れたお茶を飲んでいるシーンが良く出てくる。うちの妻はその茶器が欲しいと探し回っているが、なかなか見つからない。そもそも台湾でもあまり取扱いがない説もある。
中国文化には無限大の魅力がある。
もっと言うと、中東からシルクロードを渡ってきたスパイス文化、それをさらに独自の文化と環境から深めた中華料理には更なる魅力があると思っている。
つまるところスパイスがめちゃくちゃ好き。
金沢にやってきて4年程になるが、金沢でスパイスを扱ったうまいカレー屋や中東料理、中華料理には出会ったことがなかった(まあもっぱら寿司とか海産物を食べまくっていたというのもあるけど…)。そんな中、1年ほど前から、いい雰囲気だなと思っていた中華料理屋があり、つい先日行くことができた。それがまあ大当たりだったから、金沢に来て海産物以外も食べたいという人もいるかもしれないし、誰も興味ないかもしれないし、なんのマージンも発生しないけど、ただ紹介しておきたい。
その名も『梅梅(メイメイ)』
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どうやら「際コーポレーション」という会社が運営しているらしい。
まず店名の渋さがやばい。町家を改造したスタイル。金沢では町家を買うと最大400万円を市が支援してくれるらしく、これは俺もいつか乗っかりたい。この店にはずっと行ってみたいと思っていたが、機会を逃し続けていた。つい先日、東茶屋街をプラプラしていたら、予定の合間に微妙な時間が空いたため、飛び込みで入った。まず、店の扉を開けるとこれ。
自家製の釜に吊るされたダックたち。
丸焼きにされた状態で、鉤で吊るされている様は圧巻である。もはや焼かれたプテラノドン。恐竜はやはり鳥類とハ虫類から進化したのだと思わざるを得ない。
店が満席の時は、吊るされた北京ダックたちと向き合いながら、席が空くまで待たされる。人によってはなかなかきついのではないだろうか。
まず席に通されると、お茶はセルフサービス。各テーブルに中国のポットがあり、中国茶が入っている。これを自分たちで注ぐのだが、構造上めちゃめちゃこぼれる。だが、これがいい。
初めてなので、やはりこれだろということで麻婆豆腐定食を注文。これがまた、器も深く、結構たっぷりあって大満足。最近はただ「辛い」ということに重きを置きすぎて、「深み」を忘れた味付けが多いが、これはもう「深み」メインの麻婆豆腐。話はずれるが、ペヤングの『激辛MAX END』はもうただの悪ふざけでうまさも糞もない。本当にただ不快になった。
妻は奮発して点心膳を頼んでいた。これは、いろんな種類の餃子にニラ饅頭や小龍包と最後に牛ラーメンがついたもの。これがもう本当に豪華で彩りも鮮やか。また、最後のラーメン。中華料理のラーメンてなんであんなに深みがあるんだ?あれは動物とか野菜以外にもお茶で出汁を取っているように感じるのだが、誰か詳しい人教えてほしい。
これだけ食べて衝撃を受けてしまったので、まさかの次の日も訪問。点心膳の餃子がめちゃくちゃうまかったので、今回は麺類を頼んでいくつか餃子と小龍包を頼むことに。ここの餃子は、ランチ時は5個で250円前後というこれまたなかなかお手頃価格。そして、めちゃくちゃいろいろな種類の餃子があり、それぞれ焼、水、蒸から調理法を選ぶこともできる。今回は白色と茶色の餃子を焼(店員さんオススメ)でチョイス。白は普通の餃子なのだが、茶は羊肉。羊肉大好きだからこれだけは食べておかねばと。
餃子は皮もモチモチで羊肉は独特な羊の匂いがとても旨味とマッチしている。小籠包もたっぷり汁が入っており何個でも食べたい。
麺類は黒胡麻坦々麺と汁無坦々麺。すべてにおいて香辛料がそれぞれの特徴を発揮。肝心の味についてだが、もはや細かく語ることが野暮。ただただどれも抜群な味。金沢でここまでの中華に出会えるとは。。。
今すぐ行くべし。
ちなみに俺は今日も行った(今日からは定食も増えていた)。
お昼はめちゃめちゃ混むので、予約するのがオススメ。夜は火鍋もしてるらしいので期待は膨らむばかり。
みんな今すぐ行け!!!!